
当院では日々の健康管理から病気の治療のサポートまで、幅広くサプリメントをお使いになることをお勧めしています。
基本は食事だが・・
人間の体はタンパク質、脂質、ミネラルで構成されています。また常に細胞は新しく生まれ変わっていて、同じ状態(恒常性)を保つために体の中では何千という化学反応(代謝)が行われています。その化学反応には代謝酵素としてのタンパク質、酵素を助ける(補酵素、補因子)ためのビタミン、ミネラルが必要となります。
食事はこれらの栄養素を体内に取り込み代謝を維持して生命(恒常性)を保つための行為です。
糖質、蛋白質、脂質、ビタミン、ミネラルを5大栄養素といいますが、これら全てを過不足なく摂取するためには栄養の知識、質の良い食材を得るための労力、そしてお金が必要となります。
ほとんどの人は1日3食摂りますが、毎食、毎食、栄養素のバランスを考えて食べるものを決めることが果たしてできるでしょうか?
良いものを食べても吸収できていなければ意味がない
次に自身の胃腸の状態です。当院に来院される方の6-7割は胃腸症状の方です。そのほとんどの方に胃腸の問題が見つかります。多いのは胃の消化力不足と腸内フローラの異常です。食後にすぐお腹が張る、ゲップやオナラが多い、このような場合は特にタンパク質の消化、吸収ができていません。そして食材に一緒に存在するビタミンやミネラルの吸収もできていないと考えられます。
タンパク質が不足すると自前のタンパク質をリサイクルするしかありません。劣化したタンパク質で作られる酵素、そして臓器の機能が低下してしまうのは想像に難くありません。ビタミンやミネラルはリサイクルができませんのでそのまま代謝が落ちることになります。
痩せた食材、体に害をなす食材が多すぎる
飽食の時代、コンビニエンスストアや24時間営業の外食産業など、安くて早くお腹を満たすことは簡単です。
それらの多くに使われている食材について考えたことはありますか?野菜は大量生産のため痩せた土地で育てられ、栄養素が少ないかもしれません。工場での加工過程で徹底的に洗われるのでかなりの栄養が流れていってしまっているでしょう。
お肉は大量生産のために遺伝子組換や農薬まみれの飼料で飼育され、成長ホルモン、抗生剤を大量に使用された家畜の肉かもしれません。
食材を買うときに裏の表示を見ていますか?
そこには多くの保存料、乳化剤、増粘剤、人工甘味料といった食品添加物が書かれていませんか?
これらの食材はもちろん違法なものではありません。国が安全だと認めたものですし、食品の品質を保つためには必要なのかもしれません。ですが、安全であっても健康に良いかと言えばもちろん良いはずはありません。近年では食品添加物が腸内フローラを撹乱したり、腸の粘液バリア機能を著しく損なってしまうことがわかっています。
これらを全て理解し、毎食気にすることなど到底困難ではないでしょうか?
結果、現代人はおしなべて質的栄養不足(カロリーは足りていても他の栄養素が不足している)なのです。
栄養不足が老化を進める
代謝とは生命を維持する化学反応です。
質の悪いタンパク質でできた「劣化した臓器」と「劣化した代謝酵素」、酸化したアブラでできた細胞膜、そしてビタミン・ミネラル不足による代謝(化学反応)の低下はそのまま老化を促進することになります。
老化の先に生活習慣病や癌がある
老化のメカニズムにはいくつかの説がありますが、その中の2つに活性酸素種による「酸化説」と糖質の過剰摂取等で起こる「糖化説」があります。活性酸素を除去する物質を抗酸化物質といい、ビタミンCなどはよく知られています。体内には数種の活性酸素除去物質や酵素が存在しますが、それらの活性には各種ビタミンや鉄、亜鉛、マンガンといった金属が必要です。ビタミン不足、ミネラル不足はそのまま活性酸素の除去能力低下に直結します。
栄養不足により酸化除去力が低下するとタンパク質や脂質の酸化が進み臓器の機能低下が起こります。
糖化は過剰な糖がタンパク質や脂質と結合する反応ですが、酸化同様に機能低下を引き起こします。さらに糖化反応が進むことでできる物質をA G Eと言いますが、A G Eそのものが酸化ストレス源となってしまいます。
酸化(活性酸素・フリーラジカル)と糖化のコラボレーションは非常に老化を促進します。血管が老化すれば動脈硬化となり、インスリンの効き目が悪くなったり、膵臓からの分泌が低下すると糖尿病に、遺伝子が傷付けば癌ができますし、免疫機能が低下すれば癌を抑制できなくなります。また感染症にかかりやすくなります。
栄養不足がいかに老化を後押しするかがお分かりだと思います。
そして薬だけでは生活習慣病が良くならない理由はこのためです。
十分なタンパク質を取り、質の良いアブラをとり、糖質は控えめに、ビタミン、ミネラル豊富な新鮮な食材を選び腸に悪い添加物を避けて・・・
考えただけでも気が遠くなりませんか?
足りない栄養素を補う
・栄養素のバランス
・胃腸の状態
・良い食材を選ぶ
の3点が大切ですが、忙しい生活の中で全てに気をつけることはなかなかハードルが高いものです。まして体調が悪い場合には考えることも難しいでしょう。
ですからそれぞれの生活様式、体調に合わせてサプリメントで効率よく栄養素を補うことをお勧めします。
検査で問題点を明確に
栄養素が足りない原因は人それぞれ、胃腸の状態が悪ければ栄養素の吸収率も低下します。症状だけを見てこのサプリが効く!と言った画一的な使い方では効果が出ない場合を多く経験します。
また自分の抗酸化力や糖化の程度を知っておくことも大切です。
血液検査をはじめ、ミネラル検査、糖化度測定などを行い、何を・どれだけ摂ればいいのかを知ることが大切です。
健康状態を高める栄養素を追加してさらに健康に
足りない栄養素を補った後は更なる健康を目指したサプリメントの利用をお勧めします。
基本は抗酸化・抗糖化
老化の原因の「酸化」と「糖化」。自前の抗酸化力を高めるのも大切ですが、抗酸化力のあるサプリメントを取ることで老化を防ぐことをお勧めします。身近なものではビタミンCがありますが、それ以外にもたくさんの抗酸化物質がサプリメントとして利用されています。また「糖化」は糖質の過剰摂取を避けることがポイントです。
これからの医療はアンチエイジング
医学の進歩で人生は100年の時代となりました。将来人の寿命は120歳程度まで伸びると言われています。何らかの介護が必要になってから亡くなるまでの「平均寿命-健康寿命」は男性で約9年、女性では12年もあります。病気の治療をゴールとすべきではありません。この介護が必要な10年近くの時間をいかに短くするか(老化を予防していく、アンチエイジング)が重要です。
サプリメントは不自然?
生活習慣の積み重ねで起きた病気や不調や老化を「薬」という化学物質(体にとっては異物)で治療する現代医療の方がよっぽど不自然だとは思いませんか?薬は悪循環に陥った異常な流れを強制的に断ち切る強い力のあるものですが、病気になった根本原因が変わらない限り(生活習慣や栄養素の充足が変わらない限り)治癒は望めません。薬で状態の悪化を防ぎつつ、生活習慣改善やサプリメントを使って正しい代謝をとり戻し、細胞が本来持っている自然治癒力を引き出すことが本当の意味での治療ではないかと思っています。
お薬では健康にはなれません。細胞が必要としているのは栄養素です。
1度きりの人生、最良の健康で最高の人生を過ごしませんか?