
胃腸と栄養の宮本内科
10月8日の開院まで2ヶ月をきりました。
今回は栄養療法についてお話しします。
今から3年ほど前、「これからは予防医療」と考え健診専門施設に身を寄せました。残念ながらそこで感じたのは「今の健診システムでは病気の早期発見はできても病気の予防には不十分」というものでした。そこで以前から興味のあった抗加齢医学(アンチエイジング)を学ぶため日本抗加齢医学会に入会しました。美容領域からがん治療領域まで様々な分野のエキスパートがそれぞれの専門分野におけるアンチエイジング研究を一同に持ち寄り勉強する場です。病気は細胞、組織の老化の延長線上にあるもの。老化のメカニズムが分かれば病気の発症も阻止できる。という考えに基づいた多くの知見を知ることができます。
その中に栄養療法という分野がありました。栄養療法は分子栄養医学に基づいた医療で欧米ではオーソモレキュラー(分子を整える)医学と呼ばれています。
体の中では生命を維持するためにたくさんの化学反応が行われています(これを代謝といいます)。その化学反応には様々な栄養素(ビタミン、ミネラルなど)が関わっています。分子栄養医学は病気や不調の原因がその化学反応の過不足で起こるという考えに基づき、その化学反応を分子(栄養素)を用いて適正化する事で治療をします。またその化学反応は栄養素が足りない事だけでなく、体内の炎症や化学物質、有害金属によっても影響を受けます。さらに胃腸の機能が落ちるとそのまま栄養素のインバランスとなり、多くの不調や様々な内科疾患の発症に関わってきます。
この考え方がとても腑に落ちました。
その人に合った食と栄養のケアが大切です。
実際に日々の診療で、なかなか良くならない方々が元気になることが増えました。何より私自身が今までで一番元気ではないかと思うくらい調子が良くなりました。
きっと皆様のお役に立てると信じています。
宮本彰俊